秋季吟行会 野田市史跡・利根運河周辺を巡る
案内 仲野 滋
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令和七年十一月一日(土)九時三十分、
東武野田線野田市駅改札口に集合。
参加者十三名。
「しょうゆ産業の歴史を訪ねる」をテーマに野田市駅から愛宕神社まで二時間半で巡る。再び野田線の愛宕駅から運河駅まで移動、徒歩八分の「割烹新川」にて昼食。午後は、運河へ下り、浮き桟橋を渡って窪田酒造見学。その後、運河沿いを散策。運がいいという運河駅一五時頃解散の日程。
当日は素晴らしい晴天、ホームからは遠く筑波山、日光の山並みが見える。改札口ではガイドの安彦(あびこ)さんの出迎えを受け、早速、野田市内へ歩を進める。途中、醤油造りに大切な湧水池跡や給水塔、時代溝等水にまつわる施設説明を聞きながら野田市民会館へ。
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●野田市民会館(旧茂木佐平治邸)
大正十三年頃に建てられた、野田の醤油醸造家である茂木佐平治の邸宅で、今は市民会館として使用されるとともに当時の生活様式が偲ばれる見学施設として利用されている。
表門、車寄せ、大玄関の立派な門構え、十を超える部屋はそれぞれに地域活動の場として活用。浴室専用のボイラー室、使い勝手に合わせて作った食器棚、散髪専用の部屋等往年の栄華や気高さを感じとれ、初めて見る一つ一つに驚きをもって呆然。
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𦾔茂木佐平治邸
靑穹相仰愛秋暄 青穹相仰いで 秋暄を愛す
豪邸坊閒構大門 豪邸坊間 大門を構ふ
居室數多今尚用 居室数多 今尚ほ用いられ
市民遊憩德因存 市民遊憩するは 德存するに因る
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●愛宕神社
延長元年〈九二三年〉の創建と伝えられる古社、京都山城国愛宕里から火伏の神、加具土命の分霊を祀って氏神とした。
白木造りの土台、壁、庇の全てに見事な彫刻を多用した江戸末期の寺社建築。千葉県指定有形文化財である。
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愛宕神社
防火瞠坊幾百年 火を防ぎ坊を瞠りて 幾百年
無塵境内晝蕭然 塵無き境内 昼蕭然
三閒社殿存彫刻 三間社殿 彫刻を存つ
四壁木肌淸且姸 四壁の木肌 清且つ姸なり
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●窪田酒造
野田市の利根運河沿いに蔵を構える。
創業明治五年、滋賀県の近江商人の流れをくみ、今では野田市唯一の老舗酒造。五代目当主が自ら出迎えて下さり、作り方の工程から蔵の中の説明
後、吟醸酒・本みりんの試飲も用意して頂いた。とても美味。
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窪田酒造
曵杖堤塘河水頭 曵杖堤塘 河水の頭
迎賓當主笑相留 賓を迎え当主 笑って相留む
近江末裔不高慢 近江の末裔 高慢ならず
釀甕唯存土藏悠 釀甕唯だ存り 土蔵悠たり
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●利根運河、割烹「新川」
オランダ人技師ムルデルによって開削された江戸川と利根川を結ぶ八・五キロの運河。
かつては船の道として明治から昭和にかけての五十年間、関東の水運の要。米、材木、水産物、醤油などの物資が運ばれた。今は、洪水を防ぐ役割を担っている。水辺の公園を散歩。浮き桟橋を渡る初めての貴重な体験。
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割烹「新川」でのゆったりとした昼食は、フルコース。
料理の出てくる合間に柏梁体(一人二句)や漢詩作りの相談もでき有意義な時間となった。
帰途、夕日が山に沈む耀きがちょうど運河に映って絵のよう。運がいいなあと眺めながら運河駅に到着。
最後に、芳野理事と岡安理事による参加者の実態に配慮した丁寧な下見と綿密な企画に感謝。また、野田市を本当に愛しているガイドの安彦さんに、この場を借りてお礼申し上げます。
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